恒心文庫:秘蹟
本文
三田町のあるところに恒心教の聖地がある。
そこに坐すの二つの柱は最聖弁護士唐澤貴洋弁護士、歩く精子マシンガンの二つ名を持つ公認会計士唐澤洋公認会計士である。
他の地には今はべつな宗教を主宰している山岡弁護士、歩く破産管財人山本弁護士という二柱と二人の四位一体が特徴的な宗派である。
密教的な考えを持つ恒心教は本尊を秘仏としたがるきらいがある。
故に本尊は人目に触れるのは極めて稀であり基本的に彼らと二柱の間でも見せ合うことはない。
しかし、毎月3月7日から数え2783日を周期に、本尊たる御神仏が人目に触れる機会がある。
今、その秘蹟が行われようとしている。
部屋の一室に襦袢姿の彼らが集まり
互いの本尊を触り合い舐りあい、奥深い菊の穴に本尊を奉納し、快楽の極楽へと誘われる。
これぞまさに四位一体である。
粘液に塗れぬらぬらと光る御本尊、秘蹟が終わった後に残るのは立ち込める異様な臭気と、身の毛がよだつ一連の行為を目の当たりにする羽目になった事務員のえづきだった。
タイトルについて
この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。
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