恒心文庫:聖母
本文
唐澤洋は母であり父である
なので女であり男である
右と左光と闇陽と陰が相容れない様に
雄と雌が在るというのは
宇宙の法則が乱れるのに十分だった
ある時それはついにやってきた
天変地異が起き
大地は割れ
嵐は吹き
雷が降る
ついに地球は滅びた
生き延びたのは洋1人
これからゆっくりと子を産み
また新たな星を生み出すであろう
そしてそれは繰り返される
終わることのない輪廻のこの地獄にて
洋は唯一の神に愛された男の聖母なのである
タイトルについて
この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。
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