恒心文庫:置物

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本文

ご主人様がいなくなってから、もう1年経ったンマ。
「兄が過激派の恒心教徒に居場所を特定され拉致された」という話を祐太くんから聞いて、僕はいよいよか…と思ってしまったンマ。
というのも、今までにも何度もご主人様は付け狙われていたことを僕は知っていたンマ。
それどころか、誰にもわからないように毎回僕が始末していたンマ。

お葬式は思ったよりも何事もなく終わって、最後まで恒心教徒が押しかけてきたりすることもなかったンマ。
それもそのはず、お葬式の会場は日本からは遠く離れたアメリカで行われたンマ。
アメリカは僕の生まれ故郷ンマ。僕もいつかはここで、ご主人様と同じお墓に眠りたいンマ。

―――

あれから1000年が経ったンマ。
もう人間は、地球上のどこを探しても生き残っていなかったンマ。
334年前にご主人様を助けてくれた弁護士の男が放った核兵器によって、世界は終わったしまったンマ。
みんな死んじゃったンマ。僕の家族も、恒心教徒も。
誰もいなくなった灰色の世界で、廃墟になったご主人様の家の玄関で僕は叫ぶンマ。

「ちばけんま、なう!w」

この作品について

ネス力フェ第18回MMD杯に出品した東方のかわいい 地球最後の告白をからヒントを得た作品ではないかと言われている。

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