恒心文庫:空
本文
貴洋は、空を眺めていた
空はどこまで広いのだろう
果てまで続く宇宙 その慈愛
それは、母性だ
貴洋は、いつのまにか、いまだかつて無いほど男を滾らせていた
周りの人間が何かを言っている
自分が全裸だからだろうか?
それとも、今いる場所が歩道の真ん中だからだろうか?
貴洋は涙を流していた
溢れる怒り
この地球は誰のものでもないのに
人間の傲慢さに心を震わせた
だが、いつのまにか、貴洋は全てを許していた
この地球に比べたら、なんて人間はちっぽけなのだろう
許そう それが愛だから
貴洋は、天高く射精していた
どこまでも、どこまでも
あの空に届けと願いを込めて
その後、普通に貴洋は逮捕された
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- 初出 - 暴れん坊会計士掲示板 空(魚拓)
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