恒心文庫:皇帝唐澤貴洋皇帝

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本文

弁護士にとって自分で設立した事務所というものはいわば国家のようなものである。
弁護士事務所の代表というのはさしずめ皇帝と言ったところであろうか。
皇帝というものはなんでも思い通りである
六本木の法律事務所クロスが戴く皇帝
その名は弁護士唐澤貴洋弁護士である
貴洋はいつも臣下である山山2人に全ての仕事を押し付けていた。
皇帝唐澤貴洋皇帝は一体何をしているのか
というと一日中享楽に耽っているのである。
女が寄り付かない彼にとって右腕とは山山のいずれかでもなく本当に右腕が右腕なのである。
あるのどかな春の日、小人閑居して不善を成すという言葉の通りに。暇な貴洋はよからぬことを考え始めた
ゆくゆくはここにハーレム、つまり後宮を作るつもりなのだが、自分より顔がいい裕明や祥平がいたら当職の側室達はみんな奴らに寝取られ孕まされてしまうのでは?と
貴洋は考えた、2人を殺すにしても身の回りの世話や仕事をする人が減ってしまうし、どうしたものかと。
貴洋の出した結論はこうだった2人とも去勢してしまおうと、ついでに洋もだ。
貴洋は3人とも呼び出して、命令を下す。
今から君たちは大監になってもらうと、意味がわからないまま裕明は竿も玉も失ってしまった。
しかしその様を見た祥平は逃げ出し、去勢した裕明もホルモンバランスが崩れたことで乳首が勃起するようになり、また去勢された恨みからこの事務所を出て行ってしまった。
貴洋は地団駄を踏みつつ宦官はやはり傾国の原因なのだと考えた。
大明が滅亡する折に、最後の皇帝が逃げる中参じた宦官が1人いたというが
当職の側に控えているのは今や去勢された洋のみである。
大明帝国最後の皇帝崇禎帝と自分を重ねつつ滅亡したクロスに変わり、貴洋は新たな弁護士事務所を立ち上げることになった。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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