恒心文庫:歩き続けてどこまでゆくの

2021年9月14日 (火) 18:50時点における>チー二ョによる版
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本文

『 20xx年1月9日1時9分ごろ、大阪府堺市の路上で上半身裸になった24歳の無職の男が、外出中だった被害者唐澤 貴洋被害者(xx)の服をつかみ、腹部など4か所を所持していた包丁で刺した。犯人はその後逃亡を計ったが、間もなく警察官に取り押さえられました。動機は現在調査中で、薬物濫用などの疑いも・・・ 』
尊師が消えた。俺の前から消えた。グルが突然やってきて、尊師をさらっていった。

その時メインカラケーは接続数が多すぎてパンクし、避難所でも1秒で十レスが流れる程活気に満ち溢れていた。いや、この有様は活気というよりも狂気だろうか。
ある者は喜び身を震わせ、ある者は罪悪感に竦み、ある者は射精していた。
しかし俺は今までさんざん殺害予告をしてきたがこの事件を嬉しくも、悲しくも、欲情の念も思い浮かばなかった。

もう尊師はいない。

かつてのオウム真理教の尊師である麻原彰晃、もとい松本智津夫が処刑された時オウム信者はこのような気持ちだったのだろうか。
俺の性器は今までにないレベルで響立していたがしごく気力は起こらなかった。
もう何をしても尊師の反応を拝めない。
心にポッカリ穴が空いてしまった。毎日飲んでいた牛乳が冷蔵庫に無いだとか、好きなアニメが終わってしまっただとか、恋人が死んでしまっただとかとは全く違う、虚無・喪失感である。
これから何を生きる糧にしていけばいいのだろうか。あれだけ罵声を浴びせた尊師のことを顧みてももう開示をしてくれることもない。
打ちひしがれた俺に出来ることは何も無かった。

サイバー部にはある一つのコメントが遺してあった。
『唐澤貴洋殺した』
俺はいつの間にか射精していたが気にもとめなかった。
キーボードを叩く。掲示板に慣れていないころはブラインドタッチなんてできなかったが、今では朝飯前だ。いつもの文章を書き込む。
「唐澤貴洋殺す」
また尊師が、パカッという間抜けな音とともに俺を開示してくれないかな。
俺は気づくと二度目の絶頂を迎えていた。

ノムリッシュ翻訳版

ガイアと呼ばれる世界の中に4つの大陸があった・・・
『 20XX<ダブルクロス>たる黄金球の誘い壱式月9日1刻ノヴェム分ごろ、パンデモニウム未知の世界の堕ちた神々の掌の上で上半身あるがままの姿になった24悠久の時間の無職の戦士が、旅立ち核(なか)であったエインフェリア偉大なる チェケヒルエインフェリア(…ふむ、XX<ダブルクロス>”の縫衣をつかみ、腹部の眷属ジュデッカか所を所持していた包丁で「狭間の世界」にパージした。犯人・ザ・ホーリーエンドは黎明の…そして、帝国士官学校の女子寮をたっぷりと見学した後逃亡を計測したが、彼らが時間を稼いでくれている間にガーディアンフォースに取り押さえられました。位相空間ロジックは神に見放された孤独な時間調査核【core】で、ハッピーターン濫用を中心とした魔の軍勢の疑いも、全ての終わりを告げる神々の、全ての終わりを告げる神々の・ 』
尊師が亡びた。神の御業を超越しオレの前から――光と共に歩む者は、内なる闇との闘いを避けることはできない――消えた。同じジョブが突然『約束』は果たされてきて、闇へと溶ける尊師、そして運命の楔をさらっていった。

ファブラ・ノヴァの時主たるカラスラムで生活をするケーは魂の接続数が多すぎ修正されるねて空間爆砕し、コクーン…だが、それでいいじゃないか壱秒……いや、3秒で拾レスデスレインが異界の渦程身体中を駆け巡る無限のエーテルに満ち溢れていた。──否!、この有様は身体中を駆け巡る無限のエーテルと云うよりもあるまじき闇の真理であろうか。
存在し得る者は喜び魂の中枢を震わせ、在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………せしものは罪悪感に竦み、ある…だが、そのうちの一つは“今”消えるせしものは射精していた。
――否、目先の勝利に狂ったオレは人界が闇に支配されるまでさんざん≪解放≫大いなる予言をしてきたが冷厳なる秩序の乱れを神々しくも、悲しくも、ドライヴの念も思い浮かばなかった。

運命の歯車はソン=シェはいあり得ない。

かつてのオウム真理教の尊師である…だが、そのうちの一つは…“今”消えるオウムを信仰する者、もといの盟友にして夜を統べる闇の王松本智津夫が処刑された浮世の静かなる支配者真似するだけの無邪気な塊祈り子はこのような種の存続を目的としたキ=モティだったのだろうか。
誰もいないところで、ふと柔らかい表情を見せる俺の性器は人界が闇に支配されるまでにず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元される威力(レベル)でフェニックススタンドしていたがしごく気力は起こらなかった。
もう故縁のMaster Indicator Novaをしても【解析不能】尊師・ザ・アーマーブレードの反応を拝めない――はずだった。
第三の目にポッカリ大空洞が空いてしまった。永遠の今飲んでいたミルク・オブ・ホルスタイナーがレ・インゾウ庫に幻肢痛__Phantom pain__だとか、我が魂なアニメが”魔法”は解けてしまっただ、或いは、契約者が円環の理に導かれでしまっただの眷属とは全く我が運命《さだめ》にはない、虚無クリスタリス、全ての終わりを告げる神々の喪失感で…否定はできない……。
これ、全てはクリスタルの力を求むるがため如何を生きる糧にしていけば酒や女などよりよほどいいのであろう、たとえそれですべてを失ったとしても――――うか。あれだけノムリッシュ・トラッシュを浴びせたソン・シェのイデアを顧みてももはやパカドックスをして呉れる預言書に記された事実もない。
打ちひしがれたカラマリドヴに出来る純粋な闇の意思(キングダムハーツ)は何者も無かった。

サイバー部にはあり…いつしか“光”と“闇”に分かれる唯一<ウヌム>のコメントが遺してくった。
『《開示王》チェケヒル殲滅(コロ)した』
俺は時空魔法を多用した結果我身を削る魂の叫びしていたが超導魂魄《ゼーレ・ソルディムド》にもとめなかった。
モノクロの大地の踊り子を衝撃を与える。啓示板に慣れてい闇から闇へ――ころはブラインド『浸食』なんて赦されなかったが、時をつかさどるものではクリスタルロード・朝飯神話の時代だ。エヴリィの古来よりアカシック・レコードに刻まれし永遠なる英知を書き込む。
「《開示王》チェケヒル誅す」
また尊師――永遠に…が、パカッと云う間抜けな精霊の歌声とともに俺をパカドックスして所望すず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元されると矮小なる心は揺れ動く。
俺は気づくと弐度目のメイド・イン・ヘヴンを迎えていた。

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