恒心文庫:売春弁護士

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本文

法律事務所Kは深刻な経営難に陥っていた。
恒心教徒の嫌がらせで依頼は激減、嫌がらせのための度重なる事務所移転。父親との死別により親の金もなくなった。
ある日無能弁護士Tは唖然とした、弁護士の地位を欠落させたとして懲戒免職されたのだ。
常識もない、頭もない、まともな職歴もないTに残された道は一つだった。
Tは売春を始めた。
それからTは毎日のように新宿二丁目に粗末なござを敷き、客をとった。
「と、当職を買ってくださいナリ・・・一発1000円ナリ・・・」
馬鹿で無能なくせにプライドが高いTには、男娼の仕事はなによりも屈辱的だった。
そこはまさに日本の底辺の中の底辺であった。
Tは小汚い作業服を着た男に路地裏で一晩に何度も、何度も犯された。
「オラッ!もっと締め付けんかい!」
「もっと吸いつくようにしゃぶれや!」
不潔な肉体労働者からの罵声が飛ぶ。
親の庇護の元甘やかされて傲慢に育ったTはエリート気取りの弁護士をやっていたころの面影はなく
不潔な肉体労働者の大衆便所になり果てたのであった。

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