恒心文庫:唐澤貴洋ほめ
本文
ドンダンダンダンダン!
「年齢に自信ニキおるか!」
「お、Jか?開いとるから入りなさい」
「こんちわやで」
「今日は何の用で来たんや」
「ワイの親戚の会計士の家に子供が産まれたんや。挨拶に行かなあかんのやけどやり方が分からんやで」
「子供が産まれたんなら子供を褒めな(アカン)」
「どうやって褒めたらええんや」
「まず人相を褒める。ええか、『お爺さんに似て長命の相がある。栴檀は双葉より芳しく、蛇は寸にしてその気を表す。私もあやかりたい』こうや」
「は?」
「分けて言うから繰り返しなさい。『お爺さんに似て長命の相がある』」
「『お爺さんに似て亡命しそう』」
「『栴檀は双葉より芳しい』」
「『相談はふたばより弁護士』」
「『蛇は寸にしてその気を表す』」
「『蛇はホモにしてノンケを犯す』」
「滅茶苦茶やんけ!アカンわ、お前野球が好きやろ」
「好きやで」
「赤ん坊の体を野球選手に喩えたったらええねん。顔が大谷に似とるとか手が大きくて山本昌みたいやとかな」
「そんならできるわ!サンキューカッス」
なんJ民は親戚の会計士の家に飛んでいきました。
「会計士ニキ、こんちわやで」
「おっ、よく来てくれたね。こいつがうちの長男だ。抱いてやってくれ」
なんJ民、誰に似ているかとジッと赤ん坊を眺めますが、中村剛也しか思い浮かびません。
すぐに緊張して頭は真っ白になってしまいました。
なんJ民何を口走るかと思えば
「なんやこいつ!ブッサイクやな!唐澤貴洋やんけ!
手ェパンパンや!唐澤貴洋やんけ!
腹まんまるや!唐澤貴洋やんけ!
日本語使えへんのか!唐澤貴洋やんけ!」
唐澤貴洋の名前を聞いた赤ん坊は泣き出してしまいました。
「あああああああああああ!あああああああああああ!」
「どうした、ミルクか?おねむか?」
「くっさ!ウンコとか唐澤貴洋やんけ!」
お後がよろしいようで
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- 初出 - デリュケー 唐澤貴洋ほめ(魚拓)