恒心文庫:一炊の夢

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本文

貴洋はオラ森屋上で顔を真っ赤にして身を震わせていた。
強烈な寒波と九本のイチジク浣腸のタブルパンチが貴洋の重厚な肉体をも苦しませて…

いや、それだけではない。
屹立したポークビッツがワイヤーで締め上げられ真っ青になっている。
腸の中には六法全書だったものが数百キログラム詰め込まれている。
両乳首には各々五つの弁護士乳首ピアスが装備されている。


そう、貴洋は空を飛ぶための試練(山本が吹き込んだ)を必死に耐えているのだ。
山岡は固唾を飲んで見守り、山本は必死に吹き出しそうになるのを押さえている。

「からさん、飛べますよね?」

飛べる訳ねーだろ馬鹿野郎。と言おうとした山本の目の前で、貴洋は浮き上がった。
満面の笑みを浮かべ、糞を撒き散らしながら、ゆっくりと、しかし確実に浮き上がっていた。

「やったナリ!これでダーキニー抱き放題ナリ!」

右に左に糞を撒き散らして左に右にホバリングする貴洋は大層喜んでいた。
彼は地を這う人や車を見下しながら、その麩のような脳髄ですばらしい世界を描いていたのだ。


 十秒後、アスファルトに厚塗りされた一面の茶色に赤い花が咲き、日本人が初めてダーウィン賞を獲得した。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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