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恒心文庫:洋くん

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

洋の精子が入ったテポドンを打ち上げた。
長かった。父の竿を長年絞り続け、とろろの様なつやつやとした液体を10ℓ。それを、テポドンが背負い空のかなたへと飛んでいく。
その光景はまるで、平和を届けるように輝かしく飛んでいる様にも見える。
今まで当職を馬鹿にしてきた連中を妊娠させる日がとうとう来たことに喜びを感じ全裸で事務所内を暴れているとテレビに流れるニュースで当職は固まった。
自衛隊がテポドンを破壊した。
テポドンの中に入っていた精子は渋谷の上で雨のように降りかかる。
断末魔。ビルも交差点も精子まみれになり車やトラックが精子のせいで摩擦が殺され次々と人を轢き、衝突する。
現在、警察がテポドンを打ち上げた犯人を捜索中との事だ。
当職は山岡君と洋に黙って逃げた。マスクをかぶり服装も地味な洋服を着てるから当職だと誰もわからないだろう。

山手線に乗り換えり東京駅まで逃げようと考えているとき、ふと外を見上げると
洋がたくさんいた。壁にもビルにもびっしりと
市販に売ってるしめじのように洋で埋め尽くされていた。
《まもなく、渋谷~渋谷です》
ああ、渋谷だったのか。道路も洋に埋め尽くされていてどこだか分からなかった。
当職が洋だらけになった渋谷から目をそらそうとする。すると、たくさんの洋がぎょろりと
当職の方を向く。
「パパ・・・」
たくさんの洋がいきなり電車の中に入ってきた。壁やビルに引っ付いていた洋も同化してる足を強引に引き裂き、
当職の前に現れる。
「パパァァァ!!!」
洋達が嬉しそうに当職に呼びかける。それを見て当職は思った。これが愛なのかと。人生で生きてきて一度も愛を感じたことがなかった。
身内でさえ愛を感じたことはない。この中年になった体でも愛してくれる人間なんていない。
目の前の洋達がその絶望から解放された気分にしてくれた。当職はそれが嬉しかった。
「パパナリよ」
当職は涙を浮かべながら我が息子達に手を差し伸べた
その瞬間、洋達は当職に襲い掛かり食べ始めた。

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