マヨケーがポアされたため、現在はロシケーがメインとなっています。

恒心文庫:新訳 父洋スレ

提供:唐澤貴洋Wiki
2020年12月29日 (火) 14:58時点における>ジ・Mによる版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動 検索に移動

本文

僕らは 幸せだった
母親は居なかったし、
学校にも居場所はなかったけど
父が誰よりも僕たちを愛してくれていたから
父は僕よりも弟を愛していた
僕は、いつもそれを見ていた

でも弟が居なくなってからは
父は誰よりも僕を愛してくれた


「世界中がお前の敵になっても
変わらずお前を愛し続ける
だからもうどこにも行くな」

そう世界の優しさを語った父は
次第に僕を愛さなくなっていった

僕はもう父以外を愛することなどできはしないというのに

人は人を愛さなくてはならないというのならば

あの日から誰も愛したことのない
誰にも愛されたことのない僕は


今も切なさと共にあるのは 父の面影だけ



愛なき時代に

愛を

リンク

恒心文庫
メインページ ・ この作品をウォッチする ・ 全作品一覧 ・ 本棚 ・ おまかせ表示