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恒心文庫:玩具(2018年)

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本文

最近男を飼い始めた
私の息のかかっている風俗街の廃ビルの一室に勝手に住み着いていた所を捕らえられたその狐の様な顔の男は何かの集団から逃げているらしい
聞くと集団ストーカーに追われているだとか、出会い系サイトから派遣された連中が家に訪ねて来るだとか、俺は嵐の相葉君に似ているだとか、頭のおかしな奴だ
ピシッと床に鞭を撃つと怯えた目をして私を上目遣いで見つめてくる、気持ち悪い
その顔が非常に腹ただしく、私は普通の鞭ではなく後進国などで使われる処刑用の鉄鞭に持ち変える
思い切り腕を振り下ろす、男の肉が裂ける
何度も何度も日頃の激務の鬱憤を晴らすかの如く鞭を振るう

ビシィッ バシィッ ブチッ ゴロン

やり過ぎた様だ
首の皮が破れ肉が捲れ骨が折れ頭が落ちてしまった
転がったその顔は醜かった
私は部下の黒服に死体の処理を命じると夜の繁華街へと進む、次の玩具を探して─────

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