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恒心文庫:

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
(ブチブチブチブチュチュチュチュチュチュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブチチイチブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)

このえも言えぬ叫び声の主、すなわち顎髭のセクシーな男性弁護士は、
現在、薄暗がりの部屋の中に横たわり、別の弁護士に馬乗りにされている。
騎手たる肥満弁護士は、顎髭弁護士の前髪を一心不乱に毟り取り、
それを本来の持ち主の胸元へと押し付けているのであった。

通常、一度毛穴から抜け落ちた毛髪は、二度とその本来の役割を果たすことはない。
床に積もり積もった挙げ句に箒や掃除機で吐き捨てられるか、
排水溝に詰まって元の持ち主を悩ませるか、どちらかだ。
しかし今、そんな常識を覆す光景が、我々の目の前で繰り広げられているのだ。

肥満弁護士により胸元へと押し付けられた毛髪は、さてどういうカラクリか、
顎髭弁護士の皮膚へと這い寄り、その毛根を毛穴へと挿入する。
元の持ち主と再び融合したや否や、かつて頭髪だった毛は瞬く間に姿を変え、
本来その位置に生えるはずの体毛、すなわち胸毛、と寸分違わぬ縮れ毛へと変化するのであった。

この一連のプロセスがどのようなメカニズムによって成立するのかについては、
今の我々の理解の及ぶところではないだろう。
確かに言えるのは2つ。顎髭弁護士の頭髪が少しずつ減り、その分胸毛が増えていること。
そして顎髭弁護士の乳首が痛々しいほどに勃起していることだけだ。

さて、生理学的な考察はさておき、もう少し人文学的な方向にシフトしてみよう。
この一連の行動は彼ら2人の弁護士にとってどのような意味を持つのだろう。
至極シンプルに見れば、これは肥満弁護士による顎髭弁護士への虐待だ。
なにせ顎髭弁護士の残り少ない生え際の髪を毟っているのだから。
であるとすればしかし、顎髭弁護士が(叫び声を上げている点を除けば)
全くの無抵抗であることへの説明を要する。

あるいは……これは彼らなりの愛の儀式なのではないだろうか。
ご存知の通り、肥満弁護士のペニスのサイズは勃起時ですら9cmに満たず、
おまけに皮が余り過ぎている。一般的な性交渉には役に立たない。
であるから、自身のペニスの代わりに相手の頭髪を、
相手の肛門の代わりに毛穴を利用する、これはある種の疑似性交なのではないだろうか。
これを採用するならば、顎髭弁護士の乳首が勃起していることも上手く説明できるだろう。

この仮説に関して、私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる。
以降は読者諸兄の考察に任せることとし、いったん筆を擱きたい。

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