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恒心文庫:東急線

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

三田での仕事を終え、原田くんにお疲れと言って事務所を後にした。 そこまで腹は減ってないな、家でUFOでも食うかと独り言を言い駅の改札で定期を翳した。各停日吉行きか。電車はいつもの東急3000系だ。ドアが開き客が降りてくる。その時2人の若者が俺を見ながらこう言ってくる、あれ唐澤先生じゃねと。思えば俺がここまで人気になったのも「あいつら」のお陰だったなと今更気付いてる。

昔は俺の事務所の鍵穴にボンドを入れられ腐ったピラフを投函され墓を荒らされ物凄く腹が立った。そういえば東急線に乗ってあの子は俺の事務所で鍵穴を壊したんだったな、そう思った。今になっては逆にありがたい存在だ。Twitterでこんな惨めな俺を応援してくれる素敵な仲間なのではと。何か勇気が出来た気がする。椅子に座りいつものウマ娘をプレイする。電車のドアから入る光は綺麗だった。長谷川くん、みんなありがとう。そう呟いてみた。