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恒心文庫:向日葵が散る時

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

弁護士バッジなど何の役にも立たない、と知ったのは今だった。しかしそれは遅すぎた。

当職が乗るのはハイエースだ。紐で縛られ、猿轡を噛まされて横たわる。硬い床から伝わるのは、すり減ったアスファルトの凹凸。当職を囲む悪いもの達の股間は凸凸。当職はその光景に吐き気を覚えて嘔吐す。器具の隙間から漏れ出す当職の吐瀉物を見つけた悪いもの達は我先にとそれに群がる。これは夢なんじゃないか、夢であってくれと祈る当職であったが、鼻孔を満たす酸っぱい臭いは妙にリアルだった。

しばらくそのまま揺られていたが、ようやく車が目的地に着いた。信号待ちのそれではないと分かったのは、エンジンが切られたからだ。長時間車に押し込められて酔い気味の当職が安堵の息を吐いたのも一瞬、悪いもの達の視線が当職に突き刺さった。当職の身体を舐めまわすように見つめるもの、当職の幼い蕾だけを見つめるもの、当職の尻を眺めるものと様々である。違う、当職はホモじゃない。

悪いもの達はジャンケンを始めた。あいこになること40298回、ついに一人が勝ったらしい。当職に近づく。当職の服を脱がす。当職に触れる。当職の気が触れる。ついに、当職は裸に剥かれてしまった。悔しいことに、この状況でも当職の当職は立ち上がってしまう。普段、洋と行っている監禁レイププレイのせいだろうか。そう考えている間に、その悪いものは当職の尻に咲く鮮やかな向日葵を、自分自身たる鋭利な棒で滅多刺しにしようというのだ。

このままではやられる。が、自分は弁護士だこいつらとは違う、と思っても何も解決しない。あるのは開ケツ、当職の処女はここで散る。

刹那、当職の胸から弁護士バッジが落ちた。と同時に当職の向日葵は散った。

ではさよなら綺麗な当職。

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