恒心文庫:包囲網
本文
長谷川Rは焦っていた。
このまま包囲を続けられたら外にも出られず、就活も出来ない。
忍び寄る影、破滅の足音もはや精神が壊れかけ、就活どころではないのだ。
H亮太は焦っていた。このまま有効打を打てず、完全に特定されてしまったらこの先未来永劫社会人として生きてはいけないからだ。
チンフェは焦っていた。このまま安心してオナニーｼｺｼｺできないかと思うと気が狂ってしまう。その前にお風呂入るからおちんぽーおちんぽーおちんぽーおちんぽー
僕は怖い。こわくて、こわくて、もうだめ
翌日、フェバハウスは野次馬やらで大賑わい。首つって死んだ奴がいるらしいからだ
…因果は巡る。所詮はただのお遊び。
何もかも、ただ、少しだけ優しく、穏やかに接していれば、辛く当たってしなければ、夢物語を語った所で仕方あるまい。
図太さも無く、状況を利用する能力が無かった事も一因か。
ネットリテラシーの為の人柱として眠るが良い
会計士の大物と呼ばれた事もあった男の出世ストーリーも露に消え
何もかもが狂って見える認知症の洋を介護するTAKAHIROの負担は相当なものだ。
何せ老人ホームにぶち込む金すらないのだから
今までありがとう。お疲れ様
という気持ちがあるtakahiroには最後の手段があった。
…「もしもし、森会長、ええ。醜い父の姿はこれ以上耐えられないのでね、例の計画を実行しようかと…ええ」
ただ自己保身。それだけの感情で今までの感謝の気持ちを押し殺す。
甘やかされ自己中心的な男には簡単なことだったのだ
冷酷ゆえに中途半端な打算を立てられる頭があったからこそ、司法試験にも受かったし、未成年に300万払えだの言えたのだ。そして金を毟り取る自信もあった。
自信があったからこそ、自分の言動を疑わず平然とネットに垂れ流してきた。
中途半端な賢さと自信を持つ人間の末路はどうなるか…
後日テレビのニュースで弁護士が殺人を犯したという。なるほど、「世間知らずのお坊ちゃん」にありがちな甘い判断力でこうなったと感じた。
まぁ、クズが一匹減ったところで今日も明日も、世間も、世界も変わるはずもないか