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2019年2月23日 (土) 14:19時点における版

日本経済新聞(にほんけいざいしんぶん)とは、日本経済新聞社の発行する新聞。通称「日経」。

概要

過去に、唐澤貴洋の記事が3回、山岡裕明の記事が2回掲載された。

唐澤貴洋の掲載

ネットに「殺す」 重い結末 少年、被害者に謝罪・反省(2015年4月6日)

関東地方の10代後半の少年は群馬君であるとされる。

ネットに「殺す」 重い結末 少年、被害者に謝罪・反省
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悪ふざけのつもりでも脅迫や中傷を書き込まれた側の恐怖や心の傷は大きい。少年と面会して謝罪を受けた弁護士は「逮捕など重大な結果をもたらすこともある」と警告した。
「指一本で多くの人を傷つけてしまうことが分かりました。今後はネットとのかかわり方を見直します」。関東地方の10代後半の少年が3月、第一東京弁護士会の唐沢貴洋弁護士(37)の事務所を両親と訪れ、震えながら頭を下げた。

悪ふざけの書き込みが重大な結果をもたらすことも唐沢弁護士はネット上の誹謗(ひぼう)中傷対策に取り組む弁護士事務所を共同経営しており、過去にネット掲示板に関連する事件を引き受けたのを機に、掲示板上で複数の投稿者から脅迫や中傷を受けていた。
少年は自分も加わろうと2月上旬、掲示板「2ちゃんねる」に「ナイフでメッタ刺しにする」と書き込んだ。
しかし警視庁がすぐに殺人予告に気づき、2ちゃんねるの管理人に発信元を開示するよう請求。投稿の3時間後には少年のネット上の住所にあたるIPアドレスが掲示板上に公開された。

それを見て現実に引き戻された少年は翌日、自宅近くの警察署に出頭。
警察から連絡を受けた唐沢弁護士が面会を求めたため事務所を訪れた。
「高校の同級生が大学や仕事に行っているのに自分は部屋に閉じこもっていることにストレスを感じていた」。
自宅で浪人生活を送っていた少年は、約1年前からスマートフォンで掲示板に投稿するようになっていたという。
警視庁は少年の書き込みについて脅迫容疑などで捜査。

同庁によると、唐沢弁護士を巡っては、これまでに少なくとも4人が同容疑などで逮捕・書類送検された。
唐沢弁護士は自らプロバイダーにIPアドレスを開示請求したり、警察から情報提供を受けたりして判明した容疑者数人と面会。
「書き込む人は10~30代の仕事を持たない男が多い。注目を集めたいという自己顕示欲が膨らみ、相手のことを考えられなくなっていた」と指摘する。
その上で「悪ふざけのつもりが逮捕などの重い結果につながることを知ってほしい」と強調。「今後も書き込みによる被害の救済に取り組んでいく」と話している。

私見卓見「ネットの中傷 責任追及の仕組みを」(2017年6月27日)

法律事務所クロス(現法律事務所Steadiness)公式サイトのトピックス「弁護士唐澤貴洋の寄稿が日本経済新聞に掲載されました。」で本人による寄稿記事であったことが確定。

ネットの中傷 責任追及の仕組みを 唐沢貴洋氏 弁護士

 インターネット上で個人を標的にした誹謗(ひぼう)中傷が氾濫している。 
見知らぬ人から執拗に攻撃される被害を受けた経験を踏まえ、ネット空間における中傷対策について意見を述べたい。 

 私への攻撃は2012年3月、匿名掲示板に関連する事件を引き受けたのを機に始まった。 
複数の投稿者からネット上で中傷や殺害予告などの脅迫を受けた。 
家族が盗撮されたり、親族の墓にペンキをかけられたりするなど被害は現実世界にも及び、まともな社会生活を送れなくなった。 

 投稿者を突き止めて警察に通報し、10人以上が脅迫容疑などで逮捕・書類送検された。 
しかし投稿者特定までの道のりは困難を極めた。 
サイト運営者や通信事業者にネット上の住所に当たるIPアドレスや契約者の氏名を明らかにするよう任意で求めても開示されることが少ないためだ。 

 通信事業者などの多くは契約者情報を開示する条件に裁判所の判決といった司法判断を挙げる。 
私も法的手段を取らざるを得ず、脅迫者の身元特定まで1年近くかかった。労力や費用を考えて泣き寝入りしている被害者は多い。 

 投稿者を特定するための通信履歴(ログ)を保存する形式や期間が決まっていないことも問題だ。 
形式が不十分だったり、保存期間が過ぎたりして投稿者が特定できないことがある。 
法律で保存方法を定め、少なくとも1年間は保存を義務付けるべきだ。 

 契約者情報の開示も柔軟な対応を求めたい。 
どんな権利侵害なら契約者情報を開示してよいのか、国が通信事業者にガイドラインで示すことが必要だ。 
「文章の中に理由(根拠)も示さずに中傷する」といった基準があれば事業者も判断しやすくなる。 

 最近は発信者の身元を隠せる特殊なソフトを使った投稿が増えている。 
サイト運営者が設定を変更し、匿名化ツールを使った接続を遮断して投稿をできなくすることも中傷を防ぐ有効な手段だ。 

 私たちは日本国憲法21条で「表現の自由」を手にした。 
国家権力による市民の抑圧を防ぐための規定だが、ネット空間では本来の目的と違った形で「表現の自由」が乱用され、市民同士の無益な争いを生んでいる。 

 匿名性はネットの特徴であり、その利点は否定しない。 
とはいえ、書き込みをした人物の法的責任が最終的に追及される担保があってこそ、ネット上でも本当に意義ある言説が展開されるはずだ。

ネット中傷後絶たず 人権侵害1900件(2018年1月12日)

ネット中傷後絶たず 人権侵害1900件魚拓Nikkei2018.jpg
インターネット上の事実無根の書き込みが発端で、いわれのない中傷電話やメールなどに苦しめられる被害が後を絶たない。法務省によると、ネット上の人権侵害は4年連続で過去最多を更新した。
「容疑者の勤務先です」。北九州市の石橋建設工業の石橋秀文社長(47)は、「ある日」を境にネット上の書き込みを常に確認するようになった。
神奈川県大井町の東名高速道路で2017年6月、ワゴン車の夫婦が死亡した追突事故。神奈川県警が容疑者を逮捕した直後から、ツイッターやネット掲示板には石橋社長を「容疑者の父」などとする誤った情報が書き込まれた。会社の電話番号や自宅住所も拡散された。
会社には「罪を償え」といった中傷や脅迫めいた電話が相次ぎ、ピーク時は1日100件以上も。福岡県警は、ネットに情報を流した数人の関係先を名誉毀損容疑で家宅捜索。石橋社長は「事実無根で取引先の信頼も失った。同様の被害が出ないように捜査してほしい」と訴える。
17年12月には米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)近くの「緑ケ丘保育園」の屋根に米軍ヘリコプターの部品が落下した事故が発生。「自作自演疑惑が浮上」など根拠のない情報が一部サイトで拡散した。以降、園には中傷の電話が殺到。「子供を預けられない」などと書かれたメールも送られた。神谷武宏園長(55)は「なぜこんな被害に遭わなければいけないのか」と途方に暮れる。
被害は全国各地に及ぶ。法務省によると、誹謗(ひぼう)中傷やプライバシー侵害などのネット上の人権侵害は16年に1909件に上り、4年連続で過去最多を更新した。背景にはスマートフォンの普及に伴い、誰もが気軽に投稿できるようになったことがある。
サイト開設者が閲覧数を稼いで、広告収入を得るための書き込みにより被害を受けたケースもある。ある俳優は「違法薬物で逮捕」などと虚偽の中傷記事をまとめたサイトが掲載され、俳優の仕事に影響が出るなどしたという。警視庁は17年7月、偽計業務妨害容疑で男女3人を書類送検しており、調べに対し「興味を引いて閲覧数を伸ばし、広告収入を増やしたかった」などと供述した。
法務省は被害者に、サイト管理者に削除依頼する方法を教えたり、直接管理者に削除要請するなどの対応を進めている。自身もネット上の中傷を受けた経験を持つ唐沢貴洋弁護士は「ネット上で中傷する人には罪の意識がない人が目立つ。ネットリテラシーを高める教育を充実させることが必要」と指摘する。
ネット中傷後絶たず 人権侵害1900件

Nikkei2018112.jpeg

山岡裕明の掲載

私見卓見「著作権、無自覚の侵害が問題」(2019年1月21日)

漫画サバイバル 第4回(2019年2月15日)

関連項目

脚注


唐澤貴洋
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