「恒心文庫:上川の男」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
メインページ ・ この作品をウォッチする ・ 全作品一覧 ・ 本棚 ・ おまかせ表示
>植物製造器 (ページの作成:「__NOTOC__ == 本文 == <poem> 「……やがて男は抵抗を辞めた。押し寄せる痛みと、快感の波を鎮めようと黙って耐えることに決めた…」) |
>Ostrich (正規表現を使用した大量編集 恒心文庫のリンク切れ修正) |
||
20行目: | 20行目: | ||
== リンク == | == リンク == | ||
* 初出 - {{archive|https:// | * 初出 - {{archive|https://ensaimada.xyz/test/read.cgi/rid/1441336715/|https://archive.vn/xAZmL|デリュケー {{PAGENAME}}}} | ||
{{テンプレート:恒心文庫}} | {{テンプレート:恒心文庫}} | ||
[[カテゴリ:恒心文庫]] | [[カテゴリ:恒心文庫]] | ||
{{広告}} | {{広告}} |
2021年5月10日 (月) 21:33時点における版
本文
「……やがて男は抵抗を辞めた。押し寄せる痛みと、快感の波を鎮めようと黙って耐えることに決めたようだ。」
「いかに恵まれた体格だろうと、縛られてしまってはどうしようもない。」
「唇を噛む。甘く見ていた。まさか、北海道まで自分を犯しにくる狂人がいるとは。」
「甘い快楽が押し寄せる。強靭なペニスに身を悶えさせる。」
冷たい風が窓を叩く音を叩く。入れ替わりに、独り言とキーボードを叩く音が止む。
しばらくおいた後、彼は独りため息をつく。いつまで妄想を書き連ねるだけなんだと、虚しいだけだと自分に言い聞かせる。せっかくここまで頑張ったのに。
彼は彼なりに策を巡らしたのだ。どのようにすれば注目されるか、そして……。
試行錯誤を巡らし、ここまで来た。
彼は淫獣であったが…怠惰なナマケモノでもあった。だから、待つ事に決めたのだ。住所を晒し。狂人を探し。後は待つだけだ。もしかしたら彼もまた狂人なのかもしれない。
風がドアを叩くたびにはっとする。インターホンが鳴るたびに身体のどこかが強く脈打つ。そして、その度に空回りしてしまう。
これは恋だろうか。恋にしては胸は妙に寒い。身体は妙に熱い。
もしこれが恋なら…俺は誰に恋しているんだろう?
リンク
- 初出 - デリュケー 上川の男(魚拓)
恒心文庫