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「恒心文庫:【童話の森で】」の版間の差分

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[[森園祐一]]が2005年12月15日に魔法のiらんどに投稿した百合小説である。
[[森園祐一]]が2005年12月15日に魔法のiらんどに投稿した百合小説である。


主人公の「末永郁美」は森園のFacebookでフォローされていた同姓同名の人物であり、森園の地元の鹿児島の病院に勤務していることから、姪<ref>文字通りの意味であり、[[小林麻央親戚なりすまし事件|死者]]のことではない。</ref>の名前と推定される。
主人公の「末永郁美」は森園のFacebookでフォローされていた同姓同名の人物であり、森園の地元の鹿児島の病院に勤務していることから、姪<ref>文字通りの意味であり、[[小林麻央親戚成りすまし事件|死者]]のことではない。</ref>の名前と推定される。


森園はネクソンのオンラインゲームで「末永郁美」と名乗っていた<ref>{{Archive|https://ensaimada.xyz/test/read.cgi/kodak/1565741207/746-784|https://archive.md/7UiLh|【涼子P/まめしば/konkon太】森園祐一★2【ふぉっくす紺/りあ】>>746-784}} - スバケー</ref>。
森園はネクソンのオンラインゲームで「末永郁美」と名乗っていた<ref>{{Archive|https://ensaimada.xyz/test/read.cgi/kodak/1565741207/746-784|https://archive.md/7UiLh|【涼子P/まめしば/konkon太】森園祐一★2【ふぉっくす紺/りあ】>>746-784}} - スバケー</ref>。

2021年12月5日 (日) 17:40時点における版

本文

第1章 /【ざわめき】

いつからだろう…
貴女と目が合うようになったのは。

私の働く小さな喫茶店の窓際はある女性の特等席だった。
と、言うよりも、私が案内を任されてるのを良い事に、その女性が来そうな時間になると、窓際へは誰も座らせないようにしていたのだが…。


12時を過ぎると、長くて艶やかな髪をなびかせ貴方は入ってくる。
『いらっしゃいませ。』
銀のトレーに氷の入った水、そして湯気の立つおしぼりを乗せて彼女に届けた。
「ありがとう。」
笑顔を向けられ、こちらも笑顔を返す。
「いつもの、お願いします。」
彼女の定番メニューは、苺ジャムをたっぷり入れたアールグレイと、マスターが作る自家製のバタークッキー。
紫の鞄から本を取出し、ゆったりとした時間を過ごす彼女。
私はそれを見ているのが好きだ。
開いた本に夢中になりながら、クッキーを少しずつ口にする姿。

丁度日の光が彼女に当たり、まるで一枚の絵のように見える。

大して上手い絵が描けるわけではないが、この柔らかい時間をキャンバスに留めたいと思った。




この喫茶店に勤めて1年、最近は常連さんと話したりする事もあり、今では店の看板になっていた私。

でも、彼女は他の人とは違った。

決して距離を縮めず、あくまでお客と従業員の姿勢を崩させない。

初めはそれも心地好かったが、あの日を境にその感情は変化した。




ーガチャンッ!ー

突然店内に響いたグラスの割れる音…

『ごめんなさい!』

席を立とうとした彼女は、鞄をグラスに引っ掛け床に落としてしまった。

私が急いでほうきとちりとりを持ち駆け付けると、彼女は素手で割れたグラスの破片を集めていた。

『お客様、危ないですからお任せ下さい。』

実際グラスは刃物のように尖って割れていたので、こちらとしてはヒヤヒヤしてしまった。

テキパキと片付ける私を見ながら、彼女は申し訳なさそうな顔で謝ってきた。

「あの、本当にすみません。グラスは弁償致しますから。」
これが切っ掛けで大事な常連様が店に来られなくなるのは困る…私とマスターは一瞬顔を見合わせ悟った。

『いいんですよ、お気になさらずに。』

「でも…」

口籠もる彼女に、すかさずマスターもフォローに入った。

「いやいや、本当に大丈夫ですから。こんなグラス1つ位何でもありませんよ。なぁ?郁美。」

それを聞いて彼女は苦笑しながら頷いた。

とりあえず気まずさが無くなったと安心した私は、せっかく集めた破片を再び床に落としてしまった。

『あぁ、失礼致しました!』

私のドジっぷりに他の常連がクスクスと笑う。

恥ずかしくなって、急いで破片を拾うと、さらなるドジを引き起こしてしまった。

『痛い!』

鋭い痛みと共に右手の親指から血が滴れた。その瞬間、彼女は血相を変え私の親指をくわえた。

一瞬の出来事だったにも関わらず、ほんの数秒、私の時間は止まった…。

その姿に見惚れてしまったのだ。

「大丈夫!?ごめんなさい、私のせいで…。」

慌てる彼女に私は見当違いな事を言った。

『ええ、綺麗です。』

思いがけず出た言葉に、今度は私が慌てた。

『あ、あの、何か綺麗だなって…!』

彼女はキョトンとした顔をした後、急に笑いだした。

「貴方って面白いのね。」
顔が熱くなって又変な事を口ばしる。

『きょ、恐縮ですっ!』

今度は店中に大笑いされた…。

彼女もうっすらと涙を流すほど笑い、先程の空気は一辺した。

「ありがとう、嬉しいわ。怪我させて本当にごめんなさいね?今日はもう時間が無いから、今度ちゃんとお詫びするわ。」

そう言って綺麗なピンク色の名刺をくれた。



お会計を済ませ、彼女はお辞儀をして店を出る。

私も外まで見送り、深々と頭を下げた。



店内に戻ると、マスターが手当てしてこいと言わんばかりに救急箱を差し出してきた。

良く見たら意外に傷が深かったのか、また血が滲んでいる。

「ついでに休憩してきて良いよ。」

ランチタイムが終わってしまえば割と店は暇になるので、マスターの優しさに甘え、私は奥の別室に引っ込んだ。
休憩室には仮眠出来る程の大きさのベージュのソファがある。

私はソファに腰を下ろし親指を見つめた。



『本当に綺麗だったんだよね…あの人。』



無意識に血の滲んだ親指をくわえている事に気付き、同時にさっき彼女が同じ事をしたのを思い出した。



『あ、これって…間接キス…。』



そう思った瞬間、一気に心臓が脈を打った。

『あれ…?何かドキドキする。』



エプロンのポケットにしまった名刺を取出し眺めた。ピンクの上質紙と微かに香る甘い匂い。

『青木 涼子さんか…。』



この日以来、私は涼子さんに対して名前のつけられない感情が生まれた。 なぜか早く明日になれば良いと思っている事。



そうすればまた…



少し笑いながら首を振った。




この時、私はまだ自分の変化に気付いていなかったんだ…。

この作品について

森園祐一が2005年12月15日に魔法のiらんどに投稿した百合小説である。

主人公の「末永郁美」は森園のFacebookでフォローされていた同姓同名の人物であり、森園の地元の鹿児島の病院に勤務していることから、姪[1]の名前と推定される。

森園はネクソンのオンラインゲームで「末永郁美」と名乗っていた[2]

ヒロインの名前が「涼子」というのは自身の投影だろうか、

スバケーの森園スレではいまだ嘗て女体化した自分と実の姪の百合小説を書いたド変態がいただろうか存在の不快さだけで死刑にできるレベルなど

内容よりも創作背景に厳しい評価が寄せられた。

リンク・註釈

  1. 文字通りの意味であり、死者のことではない。
  2. 【涼子P/まめしば/konkon太】森園祐一★2【ふぉっくす紺/りあ】>>746-784(魚拓) - スバケー
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